第六話【 破瓜 】


 職場は日常的な戦場さながら、もはや見慣れた光景に彩られている。
 それもそうだろう。今日は連休を控えた週末の金曜日であり、外回りの社員たちは報告書を作成すれば、そして若い事務員たちはその報告書を纏め次第、もう帰宅が許されるのである。
 そんな殺伐とした慌ただしい環境の職場に取り囲まれている課長室においては、講学社ビルに勤務する全ての男性社員が可憐だと感嘆し、実際に芸能界デビューの話も持ち掛けられたほどの、その絶世の美少女の象徴ともいうべき、琴乃初音が・・・・捲し上げられた黒いミニスカートを直すこともなく、俺の眼前で股間を露出させたまま、その穢れがない膣口は《ヒクヒク》と新たな次の展開を待ち望んでいるか、のようであった。

 ・・・・そう。
 俺は、四十一年(もうすぐ四十二になるが・・・・)という長い人生の中で、今まさに最高の瞬間を迎えようとしていた。

「・・・・」
 初めて迎えた絶頂が激し過ぎた、ということもあるのだろう。
 琴乃は尚も頬を紅潮させて、瞳孔の焦点も合わせられず、ただ呆けている状態が続いている。
 図り終えた排卵計の時刻と時計を見比べ、徐に頷いた。
 俺はいよいよ、琴乃の処女を奪うべく、ベルトを緩めて下ろし、股間を露出させると、茫然としている彼女の身体から離れて、向かいのソファに座り込んだ。
「さぁ、琴乃くん・・・・こちらに来なさい」
「はぁ・・・・はぁ・・・・はい・・・・」
 未だに初めての絶頂からの余韻に醒めない彼女は、荒い息を吐きつつ、ゆっくりと頷いた。
「さぁ、ここに・・・・」
「はい・・・・し、失礼します・・・・」
 俺は琴乃の身体を支えると、彼女の身体にとっては規格外だろうとも思える、自らの剛直の上へと引き寄せてやる。
「それじゃ、これから琴乃くんの膣内を確かめてみるからね・・・・」
「はい。よろしく、お願いします・・・・」
 それは即ち、彼女の処女喪失を意味するものであったが、彼女はまだその事態に気付いていないようであった。まるで信頼しているかのように、俺の肩先に手を添えて、自らのヴァギヌを聳え立つペニスへと宛がう。
 《チュプ、チュプ》と、お互いの性器を擦り合わさせ、その接触を繰り返す。
 逸る気持ちを懸命に抑制し、俺は琴乃に微笑む。
「それじゃ、ゆっくり・・・・ゆっくりと腰を下ろしていこうか」
「は、はい・・・・」
 頷いた彼女はゆっくりと腰を下ろしていく。
「んっ・・・・」
 先ほど舌先で感じられた温かさが、花弁を掻き分けて少しだけ潜ると、その温かさは熱さにと変わり、満ち溢れている蜜が俺の存在を歓迎しているようだった。
「くぅ・・・・ああっ、・・・・」
 だが、そこから僅かに腰を下ろしたところで、彼女は懸命に頭を振る。
 苦痛で歪む表情が、更に俺の興奮をそそっていく。
 ・・・・しかし、これでは処女膜に到達し、突き破るときのことが思いやられるな。
 仕方がない。
 俺は琴乃の両肩を抑えて、更なる処女地への侵略を目指した。
「んんっ!・・・ん・・・・」
 琴乃は俺の首にきつく抱きつき、身体を強張らせる。
 硬く閉ざされた肉襞が《プツッ》《プツッ》と千切れ、更なる処女地を俺に開放する。そしていよいよ・・・・琴乃の純潔の象徴ともいうべき、その存在に突き当たった。

 こ、これが・・・・琴乃、の・・・・
 処女膜!

 これを突き破れば、琴乃初音は処女喪失・・・・俺に処女を捧げる。
 これは決して翻ることがない、現実のものとなろう。
 だが、既に俺には、そんな思いを馳せるだけの余裕もなかった。
 乙女の象徴がそれ以上の侵入を阻み、それまでに包み込んでいる極上の肉襞が《ギュ、ギュ》と圧迫してくる。それはもはや快感なんて言葉だけでは言い表せない。
 もっと膣内を・・・・更なる奥地を求める衝動を抑え込むのだけで、俺は全神経を抑制に傾けなければならなかった。
 だが、それも長くは持たないだろう。
 もはや俺の心の堤防に、脆く崩れ去りそうであった。
 彼女の瞳は泣いた後のように潤み、頬は熟れた果実のように紅潮している。
「琴乃くん、いくよ・・・・」
 コクリ、と頷き、俺との唇の接触を拒まなかった。
「んっ・・・・んん・・・・」
 括れのある腰元を抑えつつ、俺は彼女の背後で懸命に働いている田中を一瞥した。無論、彼には今、まさにこの瞬間・・・・自分の幼馴染である彼女が、婚約者でもある琴乃が妊娠確定ともなろう、処女喪失の憂き目に遭っているとは、予想出来ようはずもない。
 悪いなぁ、田中・・・・一足先に愉しませて貰うぞ!

 唇を離して琴乃の表情を見据えると、俺は真っ直ぐに突き進んだ。
 それを阻もうという存在がはっきりと感じられる。
「ぐっ・・・・」
 男のものに未開の花園を圧迫され、琴乃の表情が苦痛に歪んだ。
「うっ、いっ、いたぁっ・・・・」
 熱さが拡散し、侵入しようとする部分が厳しく締め付けられる。
「ひっ、いぃ、いたぃいたい!」
 悲鳴を上げてのけぞろうとするが、俺はそれを許さない。背中から肩を拘束するように抑えつけ、一気に腰を突き上げる。
 《ズブッ!》と赤い鮮血がしぶく。
「あっぁぁ!!」
 《ブツリ》と、琴乃の身体が初めてを喪失した音色が、その衝撃が二人の世界にだけに響く。立ち塞がった壁を強引に突破した直後、俺は火傷しそうなほどの熱に包まれた。強い把握を意に解さず、尚も己の象徴を琴乃の身体に埋め込んでいく。
 遂に琴乃初音の処女を奪った、待望の瞬間であった。
 だが、今の俺には悲願を達成した感慨に耽るだけの余裕は皆無であった。

 くっ!
 まさかっ・・・・
 こ、これほどのものとは・・・・

 これが十五歳、という若さの素晴らしさ、なのであろうか。
 それとも、この琴乃の身体だけが、格別ということもありえる。
 俺がこれまで関係したことがある数多の女性たちとは、明らかに次元が異なっているのだ。
 ・・・・そう、これまで名器の持ち主だと思っていた柴田くんでさえも、それに例外ではなく。

 やがて僅かな根元を残し、琴乃の行き止まりに突き当たる。
 も、もう少し・・・・俺は琴乃の両肩を掴むように固定し、勢いをつけて腰を突き上げ、再び琴乃の膣内を打ち込み続けていった。
「あっ、がぁっ!!」
 それは処女を喪失したばかりの身体にとって、更なる激痛への追い討ちでしかなかっただろう。だが、今の俺の頭にあるのは、この素晴らし過ぎる身体の最深部まで、とことん味わい尽くすことだけしかなかった。

 琴乃の身体の素晴らしさ・・・・このくびれのある腰の膣内の締め付け具合はさすがで、容姿も外見も完璧なこの美少女は、その身体の膣内までも男を悦ばす素質を生まれながらに備えていた。

「あっ・・・・あっ・・・・」
 大きく見開かれた瞳には、涙が零れていく。
 勿論、嬉し泣きだよな?
 そんな泣けるほど嬉しかったのかぁ?
 これがぁ!!
 再び深々と・・・・初めてを捧げ、自らの鮮血で赤く染めた俺の全てを受け止める。
 健気な性格なそれだけに、その身体も懸命に・・・・

 俺は琴乃と結合したまま、俺の一部を受け入れる腰元を抱えて立ち上がり、「吊り橋」という体勢から、本格的なSEXを開始していく。
「!!」
 テーブルの上で懸命に、声にもならない悲痛の抗議を口にするが、そんなことなどお構いなしに、俺は琴乃との激しい接触を繰り返した。
 彼女が初めてであったことなど、もはや気にかけてはいらない。
 琴乃が処女であったことは事前から知っていた。が、彼女はそれを実際に口にしてはおらず、ならばせめて要望のあったとおり、SEXだけに没頭してやることこそが、彼女に処女を捧げられた男の務めではあろう。
 また余りの心地よい膣内だけに、気にかけてやる余裕もなかったのも事実ではあったが。
 田中・・・・琴乃の処女、確かに頂いたぜぇ!
 こりゃ、最高だぁ!!
 ああ、最高だぜぇぇぇぇ・・・・
「うっ、うぅ、あぁ・・・・」
 抽送を繰り返すうちに、琴乃の喘ぎが微妙に変わりだしたことに気がついた。特に前を擦りながら奥を突いたときに、甘さが声に混じる。
 琴乃の感度が良い証左ではあろう。
 だが、さすがに初めてのSEXでは、異物感が強く、まだSEXだけでいかせるのは諦めるべきだろう。
「ううっ、・・・・うっ、ああっ・・・・」
 激しい苦痛に歪む琴乃の表情を一瞥し、大きく見開かれた瞳から涙を絶やすことなく滴り流れ落ちていく。
 初恋の想いを無残に散らされた悲哀・・・・
 無垢な身体を蹂躙される辛苦。
 純潔を奪われてしまった無念・・・・
 もはや取り返しのつかない事態。
 天野の催眠術によって仕向けられたこととはいえ、そこにある感情は、およそ普段の琴乃には違いなく、俺はその彼女が流す涙を正確に理解していた。
「ううっ、・・・・」
「おっと。彼氏なら、こっちで仕事中だ」
 俺たちは再び体勢を入れ替えて、田中のデスクの(壁の)前に、彼女の身体を押し付けた。背後位から再び、お互いに精勤する彼を眺めながらの結合となった。
 壁に両手と苦痛に歪む顔を押し付け、衣服越しに彼女の胸を掴み、俺も田中のデスクを覗き込むように、琴乃の身体と幾度もなく重ねていく。
「ああっ・・・・あぐぅ・・・・」
 日常と変わらないそんな彼氏の姿に、琴乃に広がる絶望が俺にも伝わるようであった。
 田中もまさか目の前にある壁際で、自分の彼女が処女喪失となったSEX(催眠術レイプ)をされているとは、思いにも寄らないことであろう。

 せめてもの情けだ。
 琴乃が膣内に射精される瞬間は、彼女が想いを寄せる彼にも見せ付けるようにしてやろう。
 既にクライマックスを自覚せずにはいられなかった。
 早漏というわけではないが、琴乃の身体が余りにも良過ぎたのだ。余りの得られる快感に、類稀な名器の身体だったそれだけに、自制が全く利かなかった結果である。
 まぁ、時間にも余裕はある。
 更にこの膣内射精が彼女の妊娠に・・・・今にも俺の膣内射精に合わせて、彼女の卵巣から卵子が排卵されるのか、と思うと・・・・早く彼女を孕ませ出産確定にまで導きたい、と焦ってしまうのは無理からぬことではあっただろう。
「くっ・・・・んっ・・・・」
 俺は琴乃の両膝を抱え上げ、目の前の田中に向けて二人の結合部を強調させた。彼女が破瓜された鮮血が俺のペニスに滴り落ちる。その自らの鮮血で染めるそれを、股間に幾度もなく埋没させていく。
「ああ、あ・・・・あっ・・・・」
「んん・・・・ぐっ・・・・」
 自分の歳を考えれば、無理な体位だと解かる。が、彼女にとっては初めてのSEXで、初めての膣内出しをされるのである。せめて記憶にも残るような締め括りで終えてやりたい。
 そして何より、この光景はいずれ、光学用メモリースティックで再現、またあの天野にも見られるかも知れないのだ。
 ここまで来て、疲れました。では、余りにも情けない。
 だが、俺のこの辛苦は報われろうとしていた。
 腕の筋力が尽きるよりも前に、本能的に受精されることを琴乃の身体が察知したのであろうか・・・・膣内がより強く凝縮され、俺の戒め(今日だけに限らず)を解き放とうとするかのようであった。
 俺は琴乃の身体を抱えたまま、渾身の一撃を彼女の膣内へ突き上げる。

 《 ドックン! 》

 彼女の最深部に、先端の割れ目から最初の迸りが解き放たれた。
 濃密かつ膨大な量となる、その第一射が・・・・
「あっ!! 熱ぅ・・・・」
「くっ・・・くっ・・・・」
 腰が何度も震え、その最後の一滴までも彼女の膣内に贈り込もうと懸命に突き上げる。そして琴乃の身体は懸命に、貪欲までに俺の濁流を求め、受け止めていった。
 その結果、十五歳という若い身体の膣内で、一つの生命を創りあげることになるとしても・・・・


「・・・・」
 俺は琴乃の身体を再びソファの上に横たわらせ、俺自身も疲れ切っていた肉体を彼女の傍で休める。
 これまでにたった一度の射精だけで、これほどまでの疲労感を憶えたことはなかった。SEXが一カ月ぶりだった、オナニーを控えていた、という次元の問題ではない。
 明らかに琴乃の身体が・・・・処女特有のきつい締め付けを差し引いたとしても、余りにも良過ぎたのだ!

 俺は煙草を一本抜き取り、火をつける。
「ふぅー」
 すぐに復活とは無理そうだった。
 だが、今はこの疲労感が心地よい。
 そして疲労感のそれ以上に、達成感、充実感が俺を満たしていった。
「か、課長・・・・」
 また疲労感だけでいえば、琴乃の身体は俺以上であろう。初めてとなる絶頂から処女喪失までを体験し、激痛に耐え続けて、尚も激しいばかりのSEXだけを彼女に課したのである。
「ど・・・・どう、でしたか・・・・?」
 ソファにぐったりとしたまま、尋ねた。黒いティアードの中では、俺のスペルマと彼女の愛液、そして処女の証明が入り混じっている。
「ん?」
「・・・・私の・・・・からだ・・・・変?」
 ようやく質問の意味に、そしてこのSEXまでに及んだ理由を思い出した。だが、何と答えてやるべきか即座には思い浮かばない。迂闊に最高だった、と答えてしまえば、彼女との関係はここで終わってしまう可能性もあったのだから。
「痛くて・・・・まだ、痛いんです・・・・けど・・・・だから、課長も気持ち良くは、なかったんじゃない・・・・ですか?」
「ん、・・・・」
 俺は曖昧な返答を口にしつつ、彼女の身体に舌を巻いていた。
 琴乃の身体はこの上なく、素晴らしかった。これまでに関係してきた女性の身体と比較するまでもなく。
 これで処女だったのだから、恐れ入る。
 もしこの先、彼女が男とのSEXをもっと知り、彼女の膣内が馴染み、極上の肉襞に柔軟性が増せば、一体、どれほどの身体に成長するのであろうか?

 そして少なくとも、琴乃の初めての男は俺だけであり、男の味を彼女の膣内に知らしめたのも俺である。その代償として、彼女が孕めば、俺の子を産んでくれるのだ。
 彼女にとって初めての出産である。
 そのためにも、今は疲れた・・・・など、と言ってはいられない。
 即座に第二ラウンドに持ち込むべきであろう。
 俺は琴乃の表情に顔を近づけ、ゆっくりと唇を奪う。
「んっ・・・・もっと・・・・抱かれれば・・・・か、課長と・・・・SEXすれば、私も、気持ち良い身体に・・・・なれますよね?」
「ああ、それは間違いないな」
 俺はそう答えるしかなかった。
「んっ・・・・」
 再び琴乃は俺の唇と重ね、ソファで身を休めながらも、彼女の心と身体は、既に準備万端のようであった。

 彼女の妊娠をより確実にするために、俺と琴乃の性交による、その第二ラウンドの幕開けであった。


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