「はふっ、もうだめ……」
 精液まみれの躰をベッドに横たえ、アメリアは呟いた。
 ゼルガディスは執拗にアメリアを責め、その躰を蹂躙し尽くした。
 ようやく満足したのか、いまはアメリアの横で、泥のように眠っている。
「……信じて、いいんですよね、ゼルガディスさん」
 アメリアは、自分の躰をゼルガディスの躰に絡める。
「わたし、もう逃げません。そのかわり、ゼルガディスさんも逃がしません。だって、わたし、あなたがいないともう生きていけないんですもん」
 そう呟きつつ、アメリアも泥のような眠りの中に堕ちていった。


 それからさらに三日、アメリアはゼルガディスに抱かれて過ごした。
 王女としての誇りをはぎ取られ、肉欲の味をたっぷりとゼルガディスに教えられたアメリアは、すっかりゼルガディスの牝奴隷としての仕草が身についていた。
 いまも、跪いた服従のポーズでゼルガディスの前にいる。
「おはようございます、ゼルガディスさん」
 額を床に擦りつけるアメリア。
 ゼルガディスに命じられたからではない。
 アメリアは今や、牝奴隷にふさわしい仕草を自分で考え、実行していた。
 その健気な姿を見て、ゼルガディスはほくそ笑む。
「ああ、おはよう、アメリア。いい朝だな」
「はいっ!」
 にこやかな笑顔でこたえるアメリア。
「フフフ、いい笑顔だ。すっかり牝奴隷としての生活に慣れたようだな」
「はい。ゼルガディスさんのおかげで、アメリアは立派な牝奴隷になれて嬉しいです」
 少し顔を赤らめ、従順に答えるアメリア。
「フフフフ、そうか。一月前はあれほど嫌がっていたのにな」
「それは……ゼルガディスさんの牝奴隷になるのが、どれほど気持ちいいことなのか、知らなかったからです。ほんと、馬鹿でした私。素直にゼルガディスさんの調教を受けていれば、もっと早く気持ちよくなっていたのに……」
 心の奥底から残念そうな表情をするアメリア。
 もはやそこには調教という行為に対して感じていた、強烈な正義の怒りは欠片もなくなっている。
 ただ、ゼルガディスの為すがままにされたいという淫らな欲求だけが満ちあふれていた。
「だが、いまやお前はその喜びを知った。そうだろう?」
「はいっ! ご命令ください、ゼルガディスさん。何でも致しますから」
「そうか。ではまず腹ごしらえだ。料理は出来ているだろうな?」
「はい。でも……手の込んでいない、変わり映えのしないものですけれど」
 アメリアの表情が少し翳る。
「フフフ、仕方あるまい。アメリアは王女だからな。いや……元、王女か」
 元、というところにアクセントを置き、しゃべるゼルガディス。
「は、はい。申し訳ありません」
 うなだれるアメリア。
「まあいい、おいおい覚えていけばいい。覚える時間はたっぷりあるはずだからな」
「はいっ、かんばります!」
 王女から牝奴隷に堕とされても、アメリアは相変わらず、素直で明るかった。
 ゼルガディスはアメリアの調教が完璧に成功したことに、心の底から満足を覚える。
「さて、食事をとったら出かけるぞ」
 ゼルガディスの言葉に、アメリアは驚きの表情を浮かべた。
「えっ!?」
「アメリアも、完全におれの牝奴隷になったことだし、そろそろセイルーンへ行くことにする」
「そ、そんなぁ……」
 アメリアは衝撃を受けてしょげかえった。
「ゼルガディスさん、アメリアの事、飽きたんですか? だ、だからセイルーンへと行って、わたしを捨てるつもりなんですか?」
 アメリアの頬に大粒の涙が流れた。
「何でもします、何でもしますから! だから、捨てないでください、ゼルガディスさん」
 必死になって訴えるアメリア。
 しかし、その内ゼルガディスの意地の悪い笑顔に気がついた。
「……うそ、なんです、ね」
 アメリアはおそるおそる問いかけた。
「いいや」
「でも……」
「フフフ、セイルーンにいく理由はただ一つ、お前と結婚式を挙げるためだ」
「えっ?」
 思わず頬に手を当てて、喜びの表情を浮かべるアメリア。
「ほ、本当に」
「ああ、そのまま牝奴隷としてアメリアを飼うと、何かとやっかいだからな。おまえの親父とか、国の重臣どもとか。あるいは……リナ、とか」
「リナ……さん?」
 予想外の人物の名前に、アメリアは戸惑った。
「とうさんや、付き人の人たちはわかりますけど、何でリナさんなんです?」
 首をかしげるアメリア。
「フフフ、あいつはむちゃくちゃにみえて、意外とこういうことには堅いからな。自分の妹のように思っているお前が、おれの精液を啜って生きる『ミルク飲み人形』になったと知ったら、怒ってぶち壊しに来るだろうよ」
「そ、そうかもしれませんね。それでなくても、おもしろ半分で、ゼルガディスさんとの仲を引き裂きに来るかもしれませんし」
 沈んだ表情を浮かべるアメリア。
「そう心配するな、手は打ってある。リナの最大の弱点である、ガウリイをそそのかしておいたからな。最低でも、今頃リナは処女を散らしているだろう。もしかしたら、今のお前のように飼い慣らされているかもしれん」
「まさか」
「信じられないか? だが……一月前のお前はどうだった?」
「そ、それは……」
 恥じらいを浮かべつつ、困惑の表情になるアメリア。
「だがまあ、ガウリイがおれのようにうまくやれるという保証もないからな。だからアメリア、お前を完全に手に入れる。結婚という手段を使ってな。結婚して二人だけになれば、お前にどんなことをしようとも邪魔が入ることはない。一室に囲い込んで、えんえんとなぶり続けることも可能だ。よしんばばれたにしても、夫婦間のことはおおっぴらには言わないはずだ」
「さすがはゼルガディスさん! アメリア、はやくゼルガディスさんに囲われたいな……」
 浮き浮きした口調で言うアメリア。
 すでにアメリアの瞳は被虐への期待と、快楽への渇望で潤んでいた。
「そのために、アメリアの前には手をつけていない。フフ、結婚前に処女検査をやるんだろう? 違うのか?」
「は、はい。……でも、何でそんなことを知ってるんですか?」
 不思議そうにアメリアは尋ねる。
「王族同士の結婚では、いろんなゴシップがたつからな。それぐらいはするだろう」
「あ、はい、そうです」
「フフフ、お前は清純な乙女の振りで、お前の親父から結婚の許可を得るんだ。牝奴隷にされていると気がついたら、お前の親父、絶対結婚を許そうとはしないはずだからな」
「はいっ!」
 心からの崇拝を込めて、アメリアはゼルガディスに視線を注いだ。
 これから自分が完全にゼルガディスの虜になることに、心からの安らぎと喜びを感じるアメリア。
「でも、わたし……」
「わかっている。城に帰ったら、真夜中に男子トイレに来い。たっぷりとかわいがってやるからな。フフフ、男子トイレでかわいがられると聞いたら、股間が疼くだろう、アメリア?」
「あっ、はい……濡れちゃいますぅ……」
「フフフ、いやらしい、マゾの、牝奴隷め……」
 ゼルガディスはアメリアの頭を撫でる。
「はい、アメリアは、いやらしい、マゾで、変態な女の子なんですぅ」
「よくわかっているじゃあないか。食事が終わったら、出発前に褒美の一発をしてやろう」
「ああっ……」
 アメリアの躰が歓喜に震える。
 瞳はすでに濡れていた。
「くっくっくっ、すっかり俺の下僕だな」
 そういうと、ゼルガディスはアメリアの唇に自分の唇を合わせた。
 アメリアの唇を強引に舌で割り、アメリアの舌と絡みあわせる。
 アメリアの舌は、かすかな抵抗をしたあとで、ゼルガディスに屈服した。
 ……ククク、よく分かってるじゃあないか。
 満足そうな笑みを浮かべるゼルガディス。
 ゼルガディスが命令すれば、アメリアは素直に口を開き、自ら奉仕を開始していただろう。
 しかしアメリアは、適度に抵抗した方が、ゼルガディスが喜ぶことに、気がつき始めていた。
 ゼルガディスの嗜虐心を満足させるために、抵抗をするアメリア。
 そんなアメリアをなぶり尽くすゼルガディス。
 アメリアはゼルガディスの行為に、被虐の快感を覚えながら、次第に乱れていく。
 四つん這いにされ、スカートをめくられるアメリア。
 白い、パンティを引きずり下ろされる。
「い、いやっ」
 アメリアのアナルは、これからの期待でひくついていた。
 しかし、形だけ抵抗するアメリア。
「ククク、相変わらず往生際が悪いな」
 ゼルガディスは、人差し指をアメリアのアナルに突っ込む。
「あはっ……」
 気持ちよさそうに、喉を鳴らすアメリア。
「いくぞ」
 指を引き抜き、すかさずペニスを挿入するゼルガディス。
「ああん、あん……」
 腰を振るアメリア。
 あとは、なし崩しに崩されていくだけだった……


→進む

→戻る

→調教された、白き姫のトップへ